
誰も見ないで
第6章 キスの次は
「ご、ごめん……おなか、に……だして……」
まだ肩で息をしながら俺が言うと、紺野くんは俺を見上げて
「中に出しても、良かったのに……」
と言った
中、って
そんなの
うわぁ、想像したらまた硬くなりそう
「だめだよ……中で出したらお腹痛くなるって漫画に書いてあったよ」
「でも……」
もったいない、と紺野くんは自分のお腹を眺めている
なんだかその光景が妙に恥ずかしくて
「ティ、ティッシュ、いるよね」
俺は少し遠くにあるティッシュを取りに立ち上がった
なんていうか、扇情的? すぎて目に毒だよ……
少しだけ深呼吸して気持ちを落ち着かせてから、ティッシュを持って紺野くんの方を振り返ると
「!?!?」
紺野くんが指でお腹のを掬って口の中へ入れていた
「な、何してんの!? 汚いからだめだよ!!!」
俺だって我慢したのに……!!!
紺野くんは俺の反応に、悪戯っ子のように笑った
「汚くないです。すごく綺麗で、美味しそう……っん」
「わぁぁ、ダメだってば」
尚も口へ運ぶ紺野くんの行為が恥ずかしくて堪らなくて、俺は駆け寄ってさっさと紺野くんのお腹を拭いた
