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誰も見ないで

第6章 キスの次は


もう、ほんと
あんなことされたらまたしたくなっちゃうよ


さっきまでの紺野くんの行為を止められた安心感と自分を落ち着かせるために俺は小さく息を吐いた

すると何やらもぞもぞ動いた紺野くんが


「痛っ……」


と声を上げる


「! 大丈夫!?」
「すみません……あの、濡れてるところを拭こうと思っただけなんですけど……」


腰が痛くて、と紺野くんは力のない笑顔を見せた


「それくらい俺がやるよ。じっとしてて」
「えっ、それは……っん、ぅ」


俺がティッシュで紺野くんのお尻を拭くと、紺野くんが声をあげた


「「……っ」」


お互いに恥ずかしくなってしまって、顔を見合わせる

けど、そのタイミングがばっちりすぎて目が合ったらお互いに笑い合った


「ごめんね。手早く終わらせるから、少し我慢して」
「はい。お願いします」


俺は極力変な力が加わらないように気をつけながら紺野くんの濡れた部分を拭いてあげた


「はい、終わり」
「ありがとうございました」


それにしても、やっぱり腰痛いんだ

どうしよう
ほんとなら拭くだけじゃなくてお風呂入りたいよね


けどなぁ


俺がどうしたらいいのかわからず黙っていると、紺野くんがまたもぞもぞ動く

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