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誰も見ないで

第10章 同棲


そして誰にも邪魔されないそこで瑞稀君をぎゅう、と強く抱き締めた


「わっ……み、湊斗君……?」


瑞稀君のちょっと焦った声が耳元から聞こえる

けど俺にはその言葉の内容よりもこれだけ近くで聞こえる距離にいられるのが嬉しい


「……ちょっと、充電」


俺が瑞稀君の肩口に顔をぐりぐり押し付けながら甘えると、瑞稀君の手が俺の背中に回される

そしてきゅ、と力を入れて抱き締め返されたらもうなんか幸せで、溶けてしまいそうだった


今更だけど、瑞稀君が洋服お店から着てきたの止めたら良かったな


瑞稀君の服に顔を埋めて深く呼吸しながら考える


瑞稀君の匂いが薄い


それがなんだか悔しくて、首の方へ顔の向きを変える


シャンプーの匂い
と、瑞稀君の匂い


ようやくちゃんとした瑞稀君の匂いが嗅げて満足な俺はそのままそこにキスをした


「……っん、湊斗く、あ……っ」
「ん、ごめん。脚疲れちゃうよね」


俺は便器の上に座って、膝の上に瑞稀君を乗せた

そしたら俺の顔の位置は瑞稀君の鎖骨あたりになってしまったけど、さっきの続き、とそこにも顔を埋める


でも骨が当たって痛い
もっと柔らかいとこ

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