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誰も見ないで

第11章 侵略者


夏休みが終わって、始業式

朝いつも一緒に行っていた正樹と合流した


「おはよう正樹」
「おはよ、湊斗と瑞稀君」
「おはようございます正樹君」


正樹の前では丁寧語に戻る瑞稀君かわいいとか考えながら
夏休み何してたー?
なんて呑気な会話をしながら学校に向かって歩く


「湊斗宿題ちゃんとやった? なんかやり忘れたりしてない?」
「大丈夫。瑞稀君にも確認してもらったから」
「はい。ちゃんと全部やりました」


なら安心だねって笑う正樹に、俺だってたまにはちゃんとやるんですーと主張して2人に笑われながら学校に着いた


「湊斗、瑞稀君、またね」
「うん。また明日」


瑞稀君も正樹に手を振って俺たちは別の教室に入って行く


1ヶ月来なかっただけでこんなに久しぶりに感じるんだなぁ

暫く使われてなかった教室からちょっと埃っぽい匂いがするのも、多分懐かしく感じる原因なんだろうけど


それから担任の先生が来て、体育館で始業式の長い話を聞いた

すると、帰りのHRで先生に


「渡辺、終わったらちょっと職員室まで来て」


と呼び出された


「はい」


なんだろ、と思いながら一瞬瑞稀君に目配せをして職員室へ向かった

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