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ファンタジー短編集

第3章 マジカル☆乙女パワー全開

 次の休日……。

 前の日に準備したものを手にして、南草原に向かう。道中で見る花などにワクワクして、あたしは鼻歌を歌う。

 暫くすると南草原に着いた。リュックから薬草図鑑を取り出す。図鑑を見ながら、薬草を探し、次々と採っていく。

「クリスティーネちゃん」

 薬草を採り終え、帰ろうとしたところで後ろから誰かに声をかけられる。振り返るとそこには、緑色の半袖半ズボンの服を着た小柄な少年が立っていた。どこかで見たことあるような気がする。

「あの? どこかで会ったことあります?」

「ひどいなあ。クリスティーネちゃんは。君の彼氏にはお世話になったよ」

 少年はニヤニヤしている。

「えっと、確か前に電車で!」

 記憶を辿っていく。

「当たりっ!」

「名前はシ……シ……シエル!」

「シェリスだ! アルバート・シェリス」

「惜しい!」

「惜しくない! そういえば、ベルは?」

 思い出したかのようにシェリスは話す。

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