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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~

第6章 マリアの日記・・・

◯月△日

子どもが欲しいと相談したら
「へぇ、そう」

これって…普通の旦那さんの言葉?

夫婦になったのに
子どもを望むことが
あの人にとってはそんなに
悪いことなの?

怒鳴りつけること?
どうして喧嘩にならなければいけないの?
なんで私…泣かないといけないの?






◯月□日

「疲れている」「疲れている」
「疲れている」

確かに仕事するって大変なこと。
お金稼ぐのって大変なこと。

でも、そういうのあまりに
口に出すのって
本音を言えばガッカリする。

働いて、家族を養って
子ども育ててる旦那さんなんて
世の中沢山いるじゃない。

当然…とは思わないけど
至極、当たり前のことじゃないのかな。

それをそんな風に言い訳にする

カッコ悪い男だと…思う。

お前はそれをやってないだろ?って
私を自分より下の者にするだけ。
カッコ悪い。

大好きな人だったはずなのに
世界一カッコ悪い
大嫌いな人に…なった。







◯月×日

「そんなにセックスが好きか淫乱女」

夫の言葉とは…
人の言葉とは思えなかった。

彼にとって、子どもが欲しいと言う女は
淫乱女だそうだ。

どうやったらそういう歪んだ
発想になるのだろう…。

言った本人はどうせすぐに忘れる
その歪んだ、最低な言葉を。

私、心から軽蔑する…
一生一緒にいようと誓った人を。










◯月□日

あんな男なら

結婚なんかしないで
家政婦やとえばよいのに。

私の人生を返してよ。









俺は終始
言葉を失っていた。

色んな意味で
ドン引きするような事。

それこそ、見てはいけないもの。

俺は時おり
目を反らしてしまっていた。



ペラ・・・ペラ、パラ・・・

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