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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~

第1章 結婚て・・・何スカ?

『わかったから・・・どこいくの?』



話しかけたことを

すでに

めちゃくちゃ後悔して



ちょっとだけ(ホントはめちゃくちゃ…)

うんざりしながら

女の子を引き留める。







『家・・・』




そう言って女の子は
歩き出そうとする。




ちょ・・・ちょい待てって・・・



コラコラ・・・おい






『わかった…わかった。家はどこ?』


『・・・』




『送ってくから』

『・・・っ』





あっ・・・




振り切るように




女の子が・・・



走り出す。










あーーー・・・




ダメだこりゃ。





『……っ、おいっ!』






これ


アウトだな・・・確定。





『・・・っ・・・やっ』






ガシッ・・・








そのまま走り去ってくれた方が

どれだけ有難いやら…



だけど俺は

そいつの手を掴んで・・・捕獲?



じゃなくて



保護・・・する。





『・・・っや、っちょっ・・・っと』


『・・・』




暴れんなよ・・・

誤解されんだろぉが。




『はなして・・・っ』


『はいはい・・・』





『やめて……っ、なんなのよっ……!』


『君を家に帰すの』




ギャーギャー喚くなよ・・・

クソガキが・・・


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