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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~

第8章 ゆるされぬ想い・・・

『よし、じゃぁまず・・・

・・・~今日いるの?』




『・・・?』





『・・・ダンナ』








『・・・いない、はず。仕事』



『ん。なら…マリアが嫌じゃなきゃ
一度帰って、着替えとかとりに行こう?』





俺は一安心して
早速マリアと作戦会議(?)を
始めた。





『で…夜になったら旦那さんに連絡。
捜索願とか出されるとわりぃからな…
それは、しとくのがいいと思う』





『なんて・・・言おう?』





『友達のとこ…~が無難か?
連絡行くと悪いから、実家とは
言わない方がよさそうだよな?』





『帰って来いって…言われたら…』






『〃帰らない〃…〃休ませてくれ〃

…で、いいんじゃねぇか?』





『・・・それでも、帰って来いって
言ったら・・・』






『…こっちから
〃警察にいく〃って…言って
居場所は言わずに、電話きる。

で…悪いけど
その場合なら…本当に警察にいく』




そんな話が通じない相手なら

どちらにしても
マリアがそこへ帰るのは
危険すぎるから・・・。






『でも・・・居場所言わないと
もしかしたら余計に…。

いつも病院も行くなって…言うから

警察なんて・・・言ったら』







そういうことかよ・・・。



そりゃそうだろうな・・・
警察や病院行かれたら
テメーのしたことがバレちまうからな。



どこまで勝手で卑怯なヤローだよ
胸糞わりぃ・・・。




『あくまで・・・マリアの
身の安全と回復が最優先だから。

だから、それを許してくれない人なら
俺はマリアを
このまま家には帰さないよ?

それじゃあ何の意味もないから。

嫌だって言われても
何て言われても

何もせず、その人の元に帰すくらいなら
悪いが俺は
マリアを警察に連れていって
保護してもらう

俺は…最初から、そのつもりでいた』

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