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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~

第10章 ダメかな・・・?

『(笑)ボロって言うなぁっ!!
贅沢言ってらんないんだから;💧』


マリアが笑いながら
頬を膨らませた(笑)




錆び付いた階段を一緒に登る。






『住めば都♪・・・まぁまぁ
中を見てから言って下さいょ♪(笑)

私、結構気に入ってるんだからぁ♪
…んしょ、~どうぞ入って?』




マリアがイキイキした表情で
ドアを開けた。





『オジャマします。…~へぇ』





外観に対しては
わりとキレイな内装だ。






『でしょっ?(笑)』




マリアが得意気に笑った。





『座って座って~、お茶煎れるね♪』






狭いワンルーム

殺風景な部屋…




折り畳みテーブルで
向かい合ってお茶を飲む。




『は?…ここで、その家賃て
高くねぇ?!割に合わねぇぞ?!!

どこのボッタクリ不動産だ?!
大丈夫か!?

ボロだしよ?!駅からも遠いし?
せめぇーしよ?!』




なんて話に始まり
俺はすでにマリアを心配する





『…言いたい放題ね;💧ゆぅちゃん(笑)

~ん、それがそうでもないのだ♪…

お風呂トイレ別だし~二階だし

駅は遠いけどお店は近いし♪

あ、内装は少し
リフォームしてくれてるから
外観よりはキレイで快適でしょ?(笑)

あとは・・・ね
〃保証人不要〃物件…って絞って
探したから

どこも家賃は割増になっちゃうんだ』





なるほどな・・・


でもマリア

本当に一人で、自分の力で
やったんだな。





『・・・まぁ納得した。

~でも、セキュリティ大丈夫か?

女の一人暮らしなんてな
余程気をつけてねぇとさ…~』



『フフフン~♪良い質問デスネ(笑)
決め手がもうひとつあったんだった

ここね、大家さんが上の階に住んでるの
すごく親切で優しいおばさんでね

あ、家賃も少し下げてくれたんだよ♪
管理もしっかりしてくれてるらしいから…』




『へぇ、マジか?…でもってそれは

つまり・・・?』





『ん…まぁ、その

ちょっとしたセ◯ム代わり……かなっ?(笑)』






『ぶふふっ・・・!!!』




これには思わず吹き出し

そして感心してしまった。


マリアはちゃんと考えて




そして



しっかり者だな。

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