かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第11章 そういうの・・・碧いよ
マリアは背を向けたまま
下を向いて動こうとしない。
『・・・これからは〃友達〃でいるからさ』
俺はマリアの背に向けて
そう言った。
心にも・・・ないことを。
『…ん…っ・・・うん…っ・・・』
マリアが少しだけうなずいた。
わかってる…
多分お互いわかってる
こんな話をした後で
何もなかったように〃友達〃でなんか
いられないこと。
俺が…間違ってたんだ。
マリアに
こんな事を言うべきじゃなかった。
只でさえ
まだまだ先々に不安や心配のあるマリアに
とんだ負担をかけてしまった…。
『…じゃ、戸締まり気をつけてな?
なんか…困ったことがあったら言えよ♪』
『・・・』
これでいい・・・
これでいいんだ。
なのに・・・
『・・・マリア』
『・・・っ、…やっ…!?』
俺は背を向けたままのマリアの
肩を掴んで振り向かせた。
大粒の・・・涙
それを覆い隠すように
俺はマリアを真正面から抱き締めた。
『やめて・・・っ、はなして』
『・・・泣くなって』
つい・・・こんなことを
していいワケじゃない。
だけど…俺が
俺がただ
マリアが泣くのが嫌だったんだ。
下を向いて動こうとしない。
『・・・これからは〃友達〃でいるからさ』
俺はマリアの背に向けて
そう言った。
心にも・・・ないことを。
『…ん…っ・・・うん…っ・・・』
マリアが少しだけうなずいた。
わかってる…
多分お互いわかってる
こんな話をした後で
何もなかったように〃友達〃でなんか
いられないこと。
俺が…間違ってたんだ。
マリアに
こんな事を言うべきじゃなかった。
只でさえ
まだまだ先々に不安や心配のあるマリアに
とんだ負担をかけてしまった…。
『…じゃ、戸締まり気をつけてな?
なんか…困ったことがあったら言えよ♪』
『・・・』
これでいい・・・
これでいいんだ。
なのに・・・
『・・・マリア』
『・・・っ、…やっ…!?』
俺は背を向けたままのマリアの
肩を掴んで振り向かせた。
大粒の・・・涙
それを覆い隠すように
俺はマリアを真正面から抱き締めた。
『やめて・・・っ、はなして』
『・・・泣くなって』
つい・・・こんなことを
していいワケじゃない。
だけど…俺が
俺がただ
マリアが泣くのが嫌だったんだ。