かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第14章 薄汚いこと・・・
ガシ・・・っ
男の両腕が背後からマリアの
肩や腰を押さえる。
『ホンマは急いでるなんて
ウソなんやろ?
フフっ…ジラすのんなんか
お手のモンかいな?
ほんなら少しゆっくり…
〃仲良く〃しようや?
せっかくの隣同士なんやし?ハハッ』
『なに・・・言ってるんですか?!
はなして下さいっ』
必然的に逃れようと
マリアは体をねじっては
男を突き放そうとした。
『マリヤチャン…?なんや…
アンタみたいな成りしたオンナが
こんなオンボロで一人暮らしやなんて?
エライ変わったやっちゃと
思うとったで?
なんかワケありなんやったら
話してみぃ?オレ、力になるでぇ?♪
仲良くしようやぁ?』
ぎゅうぅぅっ・・・っ。
〃痛い…っ、なんなの?!この人っ…〃
『っっそんなの…なにもありませんし!
余計なお世話です…っ
本当に…っ、はなして下さい』
『ハハハっ!
そんなイヤがることないやん!
やっとマトモに話してくれた思うたら
随分冷たいなぁマリヤチャン♪
〃仲良く〃しよう?て…
ゆうとるだけやん…?』
『・・・っや!!?』
ズルズル・・・っ
ドスっ・・・
マリアの体が引きずられて
そのまま奥のソファベットに
突き飛ばされた…。
『…いっ‥、だ…騙したんですかっ?!』
『ハハッ
~人聞きワルイ事言わんといて?
メシ食うんもエエけど
〃こっち〃食うんも悪ないなぁて
思うただけやから?』
ゾクっ・・・
〃この人・・・おかしい〃
『今日は〃彼氏〃こないんやったら…
たまにはええんとちゃうの?』
『…バカなこと…言わないでっ…』
『フン・・・』
『ゃ…っ、いやっ・・・!!!』
〃ゆぅちゃん・・・っっっ〃