テキストサイズ

かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~

第15章 命の・・・重さ

『『えっ?』』


俺とマリア…揃って目を丸くした。



『マリアちゃんが来てくれてから
あんな古いアパートなのに見違えて

まるで活気が出たみたいに明るく感じてね
マリアちゃんの顔を見るたび楽しくて
おばさん、本当に嬉しかった。

だからマリアちゃんさえ良ければって
おばさんは思うけれど…

事が事だから…
なるべくマリアちゃんが良いと思う方を…』




大家さんの話はこうだった。




今回のことで酷く胸を痛めていて

何より、マリアがまだ引っ越して
間もないことも加味して

引っ越しにかかった費用…
敷金や礼金の初期費用は
全て返還するつもりだと。


もちろんそれは
マリアが引っ越し出来るように
という意味も含んでいて


引っ越しするなら
自分の知り合いの不動産屋や
オーナーを紹介することも

なるべく安くて安全な物件を
探してもらって
口利きすることも
出来ることは全てやる

そんな話をしてくれた。



おいおい・・・なんてことだよ。


だけど、おばさんの話には
まだまだ続きがあって

ストーリーメニュー

TOPTOPへ