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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~

第2章 家出・・・デスカ??

『ふふ・・・あぁ、いいよ?
〃タダ、泊めて〃やるから』


『ほんとうに?・・・』




『クス・・・うん。本当に。
あ、だから・・・もう休みな。
疲れただろ?』



なんか・・・
コイツのこと労っちまってるし俺。



『うん…ありがとう』







ホントは・・・色々と

教えてやりたいとこだけどな?

コイツの今後(?)のために。



あのな、お前・・・

家出でもなんでも

こんな風に夜中に
ふらふらしてて

偶然つかまった相手が


まして男が…

本気で、ただ親切にしてくれたり
優しくしてくれるなんて


そんな確率のが
うんと…

いや

ゼロに近いんだぞ?

そんくらいに思っておけよな?お前…。



あてもなく家出なんかして

無事でいられる保証なんか
どこにもないんだぜ?


そこんとこ
しっかりわかった上で
家出しろよな?




・・・なんて


言ってやりたいとこだけどな。

説教クサイかも知れねぇけどさ。






ま、今日のところは

お前、無事に夜を明かせるワケだし

フン・・・感謝しろよな?




とか

かるく一人で悪態ついて

そんな気持ちを振り払った。

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