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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~

第19章 愛してるから・・・さようなら

昼間すこし寝たせいもあって
俺とマリアは床につく気配がない





『ほれ…アイス食うか?』



『ぁ…ありがと。あの・・・ゆぅちゃん』






『ん?どうした?…食いすぎて
腹でもこわしたか?(笑)』



『あの・・・う、うん・・・』







そう言いつつもトイレと別の方に
向かって俺からはなれるマリア









『疲れたろう?・・・休んで良いからな?』





『ぅん・・・あの、でも

今日は…沢山、話がしたい・・・』








『あぁ、言ってたな♪・・・

てか爆睡してたのマリアだろーが(笑)』






『うん・・・』







結局向かい合って
アイス突っつきながらのんびり
話していた・・・










『あのね・・・』




『うん?』






『ゆぅちゃん・・・あのね』








マリアの持ってるアイスのカップが
水滴でどんどん濡れて
中身も溶け出してくる…








『飲みモンみてーになってんぞ?♪

冷凍庫入れとけよ・・・』







マリアは黙って立って
冷凍庫を開けると
アイスのカップを片した







『~マリア・・・ちとリラックスしろ♪』






俺はマリアを抱えるようにして座らせた









『ゆぅちゃん・・・』





マリアがそっと
俺の腕をほどこうとする






『会うの・・・よさないと』







『あぁ、まぁ・・・そうだなしばらくは』








何か不穏な事や
今回みたいな事があれば

俺たちは基本的に
会うのを控えたりする

そんなことは
ある種の〃よくあること〃だ








『じゃなくて・・・よそう』







『え・・・』









『もう・・・会うのは、よそう』










『マリア・・・?』










『もう・・・終わりにしよう』

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