
かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第25章 二人の部屋・・・
『誰も私たちのことを知らない
この場所で、一緒にいられたら…
ゆぅちゃんと…ここで
ふたりきりで暮らしていけたら
お仕事に行くゆぅちゃんに
お弁当作って…いってらっしゃいって…
なんて・・・夢みたいで
すごく嬉しかったの』
『マリア・・・』
『コソコソしないで…
ビクビクしないで
普通の…カップルみたいに
自分たちの意思で
自分たちの…気持ちで、どこにでも
好きなだけ手を繋いで
自分たちの足で歩いて行けて
美味しいごはんを一緒に食べられて
同じ時間を…過ごして
ゆぅちゃんが…悩んで、考えて
そして・・・自分の全てをかけて
決心してくれた
そんな気持ちと…その幸せな空間
そんな…私にとっては贅沢過ぎる
幸せ過ぎる空間で生きていけたら
そうしても…いいんだ、って
そのまま…甘えてしまおうと思ってた』
『マリア・・・だったら、どうして?』
『・・・、うん・・・』
マリアが少しはにかんで頷く
マリアの答え・・・その理由は
至って単純な
シンプルな
たったひとつの・・・答えだった
『私・・・ゆぅちゃんを
〃ドロボウ〃呼ばわりされたくない・・・』
『・・・?』
『私さえ…身辺整理が出来ていれば・・・
なのに…そのために
ゆぅちゃんに本当に苦難をしいってきて
あれだけ〃巻き込まない〃って言ってたのに
結局巻き込んだ
その上…このまま
自分だけ守られて…~なんていうのかな?
ぬくぬくと…過ごしてくのは、ちがう
結局は…私自身が立ち向かって
私自身で責任をとらないといけないこと』
『・・・』
『どうせ…私たちは
〃はみ出し者〃かもしれない…
人に咎められて…後ろ指さされて
当然かもしれない
だけど私・・・』
マリアが…真剣に話すと
俺は案外、何も言えなくなって
固唾をのんで見守っちまうんだ
『事情も知らない噂好きの〃世間様〃でも
例え、当事者である…私の夫であっても
それでも…誰でも
世界中のどんな人であっても
ゆぅちゃんをドロボウ呼ばわりは
されたくないの
させたく…ないの』
『マリア・・・』
『堂々と・・・一緒になりたいの』
この場所で、一緒にいられたら…
ゆぅちゃんと…ここで
ふたりきりで暮らしていけたら
お仕事に行くゆぅちゃんに
お弁当作って…いってらっしゃいって…
なんて・・・夢みたいで
すごく嬉しかったの』
『マリア・・・』
『コソコソしないで…
ビクビクしないで
普通の…カップルみたいに
自分たちの意思で
自分たちの…気持ちで、どこにでも
好きなだけ手を繋いで
自分たちの足で歩いて行けて
美味しいごはんを一緒に食べられて
同じ時間を…過ごして
ゆぅちゃんが…悩んで、考えて
そして・・・自分の全てをかけて
決心してくれた
そんな気持ちと…その幸せな空間
そんな…私にとっては贅沢過ぎる
幸せ過ぎる空間で生きていけたら
そうしても…いいんだ、って
そのまま…甘えてしまおうと思ってた』
『マリア・・・だったら、どうして?』
『・・・、うん・・・』
マリアが少しはにかんで頷く
マリアの答え・・・その理由は
至って単純な
シンプルな
たったひとつの・・・答えだった
『私・・・ゆぅちゃんを
〃ドロボウ〃呼ばわりされたくない・・・』
『・・・?』
『私さえ…身辺整理が出来ていれば・・・
なのに…そのために
ゆぅちゃんに本当に苦難をしいってきて
あれだけ〃巻き込まない〃って言ってたのに
結局巻き込んだ
その上…このまま
自分だけ守られて…~なんていうのかな?
ぬくぬくと…過ごしてくのは、ちがう
結局は…私自身が立ち向かって
私自身で責任をとらないといけないこと』
『・・・』
『どうせ…私たちは
〃はみ出し者〃かもしれない…
人に咎められて…後ろ指さされて
当然かもしれない
だけど私・・・』
マリアが…真剣に話すと
俺は案外、何も言えなくなって
固唾をのんで見守っちまうんだ
『事情も知らない噂好きの〃世間様〃でも
例え、当事者である…私の夫であっても
それでも…誰でも
世界中のどんな人であっても
ゆぅちゃんをドロボウ呼ばわりは
されたくないの
させたく…ないの』
『マリア・・・』
『堂々と・・・一緒になりたいの』
