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ヴェルジェ~夢を追う少女~

第1章 夢のはじまり

 それから私達は、ヴェルジェに入り、管理人のもとに行き、書類と引き換えに鍵をもらった。さっそく私達はエレベーターで一五○三号室へ行く。

 ……ガチャリ……


「ひろ~いっっ!」


 私達は同時に言った。二LDKに一人暮らしなんて、どんなに寂しくなってたか……少女が来てくれて良かった。私達はリビングに腰を下ろす。


「ありがとね。名前は? あたしは雪城雛乃(ユキジョウ ヒナノ)。十八歳」

「私は藍沢七海(アイザワ ナナミ)同じく十八歳」


 私達は、やっとお互いの自己紹介をした。



「なんて呼べばいい? あたしのことはヒナって呼んで」

「私のことは七海でいいよ」

「七海はギター志望? あたしは、ベース希望だけど」

「ギターヴォーカル志望だよっ」


 私達はすぐに仲良しになる。


「ちなみにリスペクトしてるバンドは?」

「Dream kiss」


 私達は同時に聞いて同時に答えた。そしてケラケラ笑った。


「いいねぇ~一緒にバンド組もうよ、七海」

「うんっ! ドラムは学校でいい子いたら誘って決めようよ? ね、ヒナ」

「そだね」

「じゃ、これからよろしくねっ!」


 引っ越し初日ー…幸運なことに素敵なルームメイトでバンドメンバーの一人の友達が出来た。

 私達の夢が今、始まる。

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