マリア
第11章 変奏曲 ①
「な、何す…!!」
雅「言ったでしょ?気持ちよくしてあげる、って?」
「や…離して…あっ…」
上下にゆるゆると動かされる手。
殆ど無音に近かったその音は、
だんだん、粘ついた水音を伴って俺の耳までもを犯し始めた。
雅「ねえ、聞こえる?カズ。カズのここ、もうこんなになってる。」
「や……だ…。」
涙目で雅紀に訴える。
でも、雅紀はやめるどころか扱く速度を早めていく。
「や…ダメ…ホントに…おかしくなる……っ!!」
雅「おかしくなったらいいじゃん?」
「あ……あっ……」
目の前を光の粒が覆っていって、
視界がホワイトアウトした。
雅「どう?気持ちよかったでしょ?」
雅紀のシャツを握りしめ、胸に顔を押し付けたまま息を整える。
雅「ね…カズ。俺、もう我慢できない。」
ばくばくと打ち付ける雅紀の鼓動。
もどかしげに押し付けられる下半身はもうパンパンで、
言葉にしなくとも限界だ、ってことがイヤでも分かる。
雅「早くカズのナカに挿入りたい。」
でも……挿入れる、って…。
こんな大きなモノ、
俺ん中にどうやったら挿入る、っていうんだよ!?