マリア
第11章 変奏曲 ①
雅「可愛いよ…カズ。」
髪を撫でられ、目を見つめながら囁かれる。
この時の俺は、自分の何処をどうやったら気持ちいいかなんて、
初めてのことだから分かんなかったし、
ただただ、「気持ちいい」ってことに酔いしれていた。
でも、さすがに雅紀の手が下半身に伸びてくると、男のぶっといアレが俺のナカに挿入ることが全く想像出来なくて、
恐怖心から思わず雅紀の胸を押し戻した。
雅「ん?何?どうしたの?」
「あ…いや…その…」
ここまできて「イヤだ」なんて…
その時だった。
雅紀の、パンパンに膨れ上がった股間が俺の足に触れた。
ウソ…!?男とヤってんのにこんなになんの?
驚きのあまり目をみはる俺を見て、雅紀の口角が上がる。
雅「何驚いてんの?」
「だって…」
俺、女じゃないのになんでこんな…
こんなになるなんて…。
黙りこんでしまった俺の唇を乱暴に貪りながら、雅紀はベルトを外し、ズボンを引きずり下ろした。
雅「カズの下着にシミにがついてる。」
雅紀の指先が布の上から俺のモノに触れた。
「…っ!!言うな…」
雅「それに、スゴく窮屈そうなんだけど、ココ?」
「う、うるさい!!」
口元を緩めると、雅紀は俺の下着の中に手を滑り込ませ、
硬直し、ヨダレを垂らす俺のモノを直に握った。