マリア
第14章 虚飾曲
僕が吐き出した体液は、先生の綺麗な顔を汚した。
先生の前髪から、睫毛から、鼻先からは白く濁った雫がポタポタと滴り落ちる。
「あ……」
謝ろうと体を起こすと、
先生は顔のそこかしこから滴り落ちる白い雫を指先で拭っては舐め回していた。
「ご…ごめんなさい。」
怒られる…そう思った僕は、シーツで顔を隠した。
潤「どうしたの?」
優しい声に、思わずシーツから顔を覗かせる。
潤「どうしたの?何で謝るの?」
「だっ……て…僕、先生に…」
潤「僕が怒る、とでも?」
先生は、僕が着せてあげたパジャマの上着を脱ぎ、それで顔を拭った。
突如目の前に現れた、適度に鍛えられた胸板に、
胸の奥で何かが小さな音を立てた。
「…先生、綺麗…」
僕の呟きに先生が微笑う。
潤「ありがとう。」
降りてきたキスを受け止める。
潤「褒めてくれたお礼をしないと、ね?」
「あっ……。」
僕の体をベッドに沈めると、
先生は触れるだけの優しいキスから噛みつくような激しいキスをしたあと、
膝を持ち上げるようにして、両足を割り広げた。