マリア
第15章 悲愁曲
角度を変えキスをしながら、
雅紀はシャツの下から手を入れたくしあげてゆく。
「んっ……」
胸の先に指が触れるたびに、俺の口から甘い声が漏れた。
雅「可愛いよ、カズ。食べちゃいたい。」
「ふふ。さっき食べたじゃない?」
雅「あれはカズを味見したの。久しぶりだったから。」
「あれより痛くてヤらしいことすんの?」
雅「ううん。あれより優しくてイヤらしいことするの。」
「どう違うの?」
雅紀はニヤリと笑うと、
耳を舌でざらりとなぞった。
「うっ……んっ…」
あまり感じたことのない感触に、
思わず、体を縮こまらせてしまう。
雅「気持ち…よかった?」
「ふふっ。こんなん序の口だし?」
もっと、感じさせてくれるつもりなら受けてたつよ?とばかりに雅紀を見上げる。
雅「強気だね?でも、そんなかず、大好き。」
と、唇を啄みながら、
両手で胸の先を強くつねった。
そして、そのまま、押し潰したり執拗に弄び続けた。
「やっ……んっ…うんっ…んっ。」
百戦錬磨のこの俺としたことが、
この、単調でしつこい指の動きに、俺の体が疼き始めていた。