マリア
第19章 虚偽曲②
翔くんと駅で別れたあと、僕はその足で先生の部屋に向かった。
「どうしたの?あんな時間に電話なんて?」
ただでさえ色白な先生。
蒼白な顔で部屋の中を歩き回る。
潤「本当に…心当たり、ない?」
「……ごめんなさい。」
ごめんね?先生。
ホントは知ってるけど、今は教えらんない。
潤「やっぱり、警察に…」
「でも、お父さんがダメだ、って言ってるんでしょ?」
先生は泣きそうな顔のまま、ソファーにどかりと腰をおろした。
潤「この期に及んで体裁を気にしてる場合じゃないのに…」
僕は頭を抱える先生の隣に座った。
「先生…」
潤「一体どうしたら…。」
「…………。」
先生、
そんなにも彼のことが気になるの?
彼はあなたのことを酷く憎んでいるのに……
「先生…」
徐に、先生の顔を引き寄せキスをした。
「先生、ベッド、行こ?」
潤「ごめん。悪いけど気分じゃないんだ。」
僕は、そんな先生の体をソファーの上に押し倒した。
「ここでいいから抱いて?」
先生の言葉を無視するかのように、僕は先生の上で服を脱ぎはじめた。