同窓会 SN
第10章 ボジョレーヌーヴォー1 和也
上着を脱いで ダイニングの椅子に半分に折って掛けると
「おい、せっかくのブランド物が泣くぞ」
と、翔がハンガーを手渡してくる。
「別にいいのに・・・」
と言いながら 一応型崩れしないようにハンガーに掛けるけど・・・
でも俺は知ってる、
こいつは俺がスーツを無造作に扱うほうが 内心嬉しいんだって
俺が智から貰った 高いスーツを着てることにヤキモチ妬いてんだ。
全く・・・子供みたいなとこがあるんだから・・・。
「・・・あ、美味い。やっぱりちょっとだけ 物足りない感じもあるけど・・・うん、飲みやすくていいな~」
「口当たり軽いからって、あんまり飲みすぎるなよ?正体なくなったのを相手にしたって面白くないからな。ま、たまにはそーゆーのもいいけど・・・」
爽やかイケメン社長に似つかわしくない わっるい顔で笑う
そんなとこもカッコいいけどな
・・・なんてことは、ぜってー言ってやらないけどな