同窓会 SN
第106章 家族3 和也
出鼻をくじかれた、と言うか、気勢を削がれたものの
「お口に合うといいんですけど」
と 手土産に持ってきた練り菓子と翔の東北土産、ゼリーのセットを手渡すと
「あら、ご丁寧にありがとう。二つもいいの?悪いわねぇ」
にこにことほほ笑む表情が 翔に似ていて
心臓がバクバクしてる俺も少しだけホッとした
「和也、こっち」
高校の頃 何度か遊びに来たことはあるけれど
いつも二階の翔の部屋へ直行だったから
手招きされるままに 初めて入る応接間へ足を踏み入れると
この間 TVで見たままの翔のお父さんが ソファーから立ち上がって俺を迎えてくれた