同窓会 SN
第117章 熱愛3 翔
そんな事に構う余裕も無い俺は
ややもすると 縺れそうになる足で
必死で和也に向かって走った
一方
和也は 何か怖いものでも近づいて来るかのように
身を固くして じりじりと俺から後ずさり
今や 和也を止めてくれているマネージャーの腕の中に
すっぽりと抱かれている状態だ
こんな時なのに
クソッ、俺の和也だぞ!・・・なんて
邪念とも言うべき嫉妬心が燃える俺
距離にしたら 多分十数メートル
たったこれだけの距離を詰めるだけなのに
和也に近づく俺の動きは まるでスローモーションのようにもどかしく
そこまでに要した時間は 永遠みたいに長く感じる
それでも とうとうこの指が和也に届く瞬間が来た
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