同窓会 SN
第25章 新しい季節5 和也
「よかった、急に倒れこむから俺、びっくりして・・・。貧血ですか?」
「ん・・・そう、かな・・・。こんなの初めて・・・。だけど大丈夫だよ、ありがと」
「顔色悪いですよ、救急車呼びましょうか?あの・・とりあえずネクタイ緩めますね」
そう言いながらネクタイを緩め、シャツのボタンをいくつか外して胸元を開けてくれる。
フーッと息を吐く
心なしか 少し楽に感じる
「あ、ありがと・・・でもホント大丈夫。ちょっと休めば治るって。」
その時、ズボンのポケットでスマホが震えた。
・・・翔かな?
携帯を取り出そうと、ポケットに手を入れたけど、その途端 本郷君の顔がぐん、と近づく
気が付いたら 唇に柔らかいものが押し当てられていた。