同窓会 SN
第31章 独占欲4 翔
4-3
この前の、あおいさんの時もそうだったけど・・・、和也が俺にヤキモチ妬いてくれるということが なんだか信じられないくらいに嬉しい。
きっと俺はまだ、そこまで愛されてる自信がないんだなぁ
思えば、高校の頃のコイツは ホントに掴みどころのない不思議な奴だった。
どっちか言うと 物静かで よく一人で本を読んでいたっけ。
いつも クラスの雰囲気をうまく察して、悪目立ちもせず、かと言っておとなしすぎて浮くこともない程度に 上手く合わせていたような気がする。
誘えばノリよくついてきたけど、自分から誰かとつるむことは少なく、一人で行動することの方が楽そうだった。
こいつも誰かを好きになって、そいつのために本気で泣いたり笑ったり怒ったりするのかな・・・なんて漠然と思っていたけど
その時には きっと俺はもう和也のことを好きになっていたんだろうな
そして 将来自分がそんなことをしてもらえる対象になるなんて、これっぽっちも思っちゃいなかった。