同窓会 SN
第32章 独占欲5 和也
案の定 プルタブを開けるとブシュッ!と勢いよく泡が出た
ぼたぼた垂れるほどでもなかったので 缶に口をつけて 啜るように飲むと
そんな俺を見て 何故か悪戯っぽく翔が笑う。
「美味いだろ?」
「うん?」
「お前、炭酸強くないから ちょっと抜いたほうがいいと思って」
「ばか、こんなもんで変わるか」
子供みたいに楽しそうに笑う翔が眩しい。
つられて俺まで笑ってしまった。
けど、翔は ここからはオトナの時間だ、とばかりに
妖しい程に色っぽい目つきで俺を見る
無言でビールを飲み合い、差し出された手を握ると
きゅ、と力を込めて引き寄せられた
その途端、心臓がドキンと鳴り、軽い緊張が走る。