同窓会 SN
第33章 独占欲6 翔
「え、出てやれよ」
「いいよ、どうせ大した用事じゃないだろうし」
「だけど...、」
「いいって。もう、かかってきても出ないようにする。あ、着拒しておくよ。
俺に告りもしないうちにお前に何か言うなんておかしいだろ?」
「それはそうだけど...」
「何だよ、俺のこと冷たい奴って思ってるの?」
「そんなことない。翔の言ってることは正しいよ。たださ...その、健永?にしてみたら、可愛い彼女がいるならともかく、恋人が男だってことはショックっていうか納得できないっていうか...。複雑な気持ち、なんかわかるような気がして...」
「...わかった。じゃあ、ちゃんと話聞いた上で断るよ。それならいい?」
「...うん」
携帯の呼び出し音はまだ続いている。
俺は通話ボタンを押した。