
同窓会 SN
第34章 独占欲7 和也
「とにかく行きましょう。大人しく付いてきてくれないと社長が困ることになるかも知れませんよ。」
「...わかった。わかったから連絡だけさせてくれよ。翔が帰ってきて、俺が行方不明になってると騒ぎ立てたらお前だってまずいだろう?」
「...そうですね。じゃあ、余計なことは言わないでくださいよ。」
「わかってるよ」
ポケットから携帯を取り出して翔にかける...
でも、呼び出し音は鳴ってても全然出ない。
「おかしいな...お前、まさか翔に何かしたんじゃないだろうな?」
「やだなぁ、そんなことするはずないでしょう。やっぱりお楽しみの最中で出られない状態なんですよ。さ、もういいでしょう?行きましょう」
「そんなことあるか。翔と連絡がつかないなら 俺は絶対にここを動かないからな」
「...これでもですか?...」
本郷君の声音が低くなった、と思ったら、
ポケットから出したその手には 小型のナイフが握られていた。
