
同窓会 SN
第52章 大阪4 翔
4-3
どこかの帰りらしく、半分窓を開けた車の中から社長が声をかけてきた。
「あ、いえ。別に・・・ちょっと通りかかっただけで」
「ちょうど良かった。いろんなもの買いすぎちゃって。一緒に部屋まで運んでくれないか?美味いコーヒーご馳走するから」
「え・・・あ、はい・・・」
食料品やら生活雑貨やら、買ったものが山のように車の中に積んであって、二人で手分けしても1回では運びきれず、俺は2回目の荷物運びもする羽目になった。
「サンキュー、悪いな。助かったよ。」
にっこり笑う社長はもう手際よくコーヒーを淹れてくれてるところだった。
「いえ・・・いい匂いですね」
「わかるか?これ、旨いからな。この前はちょうど豆を切らしてて飲ませてやれなかったけど。もうちょっとだけ待ってろよ、すぐだから」
「はぁ・・・」
