
同窓会 SN
第53章 大阪5 和也
目に涙をいっぱいに溜めて 辛そうに顔を歪める翔の頭を抱き込んで、俺の胸に押さえつけた。
それから顔を上げさせて その唇に、頬に口付けて涙を掬い取ってやる。
「その人、お前の気持ち、絶対わかってくれてるから」
「・・・・・・」
「それよりホントにここでいいの?住所わかってるなら せめてもっと近くとか・・・調べれば斎場もわかるんじゃないのか?」
「ここでいいよ。・・・ここがいいんだ。前に正博さんがメールくれたとき、ここの公園の、海が見えるベンチに座ってボーっとするのが好きだって教えてくれて。今度大阪来たらここで色々話そうって書いてあった」
赤い目をしたまま 翔が小さく微笑んだ
