同窓会 SN
第55章 痕跡1 和也
誰もいない小さなホールに、優しく微笑む遺影が飾られている。
写真からでもなお力強いオーラを感じさせるのに 不思議と穏やかな雰囲気も併せ持つ
この人が・・・・・・。
59歳なんてまだまだ若いのに
まだやりたいこと たくさんあっただろうか。
それとも太く短く、破天荒な人生に満足して逝ったんだろうか。
俺にはわからない。
ただ、この人の人生が幸せなもので
満足して、笑って逝けた最期であったならいいな、と思った。
心からそう思えた
「ありがとうございました。俺、東京に帰ります」