同窓会 SN
第57章 痕跡3 和也
「二宮さんお早うございます、もう大丈夫ですか?」
「おはよう、真希ちゃんにも迷惑かけたね、ごめん」
「そんなこと。私は何も・・・、大丈夫ならいいんです、けど無理しないでくださいね」
あんなふうに真希ちゃんの告白を断った俺なのに、
思えばずっと 前と変わらない態度で接してくれている。
俺より年下の女の子だけど、何だか俺よりずっと心が広くて強いんだなぁ・・・
今更ながらに感謝の気持ちが湧いてきた。
そして 今までこんなことにも気づかなかった自分の身勝手さが哀しくなる。
俺はホントに自分のことしか考えられない奴みたいだ。
こんな俺がこれから翔の近くにい続けてもいいんだろうか?
そして俺がこれからしようとしていることは 果たして正しい選択と言えるんだろうか?
この3日間、何十回も考えたことをまた考えてしまう。