同窓会 SN
第57章 痕跡3 和也
3-2
休んだ分、多少なりとも仕事が溜まっているはずだけど、きっとまだ本調子じゃないだろうからと 気を使ってくれるみんなに甘えて 今日は早めに帰らせてもらうことにした。
せっかく早く帰れるなら晩御飯でも作って、翔を待とうか。
と、言っても 俺の料理のレパートリーは一向に増えず、今日もまた鍋だ。
だけど 今日は何鍋にしようかと考えるのもなんだか楽しい。
こんなふうに 自分の気持ちが浮いたり重苦しく沈みこんだりと 安定しないのを感じると つくづく俺らしくないなと思う。
それだけ 翔が俺の人生に影響を与えてるってことになるんだろうな。
19時過ぎLINEが来た。
《東京駅に着いた。まだ仕事中?》
《もう帰ってるよ。食べるものもあるからそのまま来て》
《了解》