同窓会 SN
第6章 10年ぶりのアイツ5 翔
そして待ちに待った退院の日。
俺は 無理を言って、和也の仕事を空けさせて
表向きは出先から直帰扱いにし、
病院に迎えに来てもらうようにした。
・・・仮にも社長なんだから
このくらいのことは許されるだろう。
和也の淹れてくれたコーヒーを味わう間も
何だかもどかしく、俺はキスをねだる
ちょっと照れながら軽いキスをくれる和也。
もっと欲しいよ。
それからその先も
ここで、照れて反抗する和也と
焦れる俺とでちょっとした言い争いになり、
ついポロリと本音を漏らした俺は
不覚にも涙ぐんでしまった。
俺、大人なのに・・・
これじゃまるで 拗ねてる女の子みたいだよな。