
同窓会 SN
第79章 桜9 和也
竹林、という名に相応しく、緑豊かな庭園に岩風呂。
夜が明けたばかりの空は色合いが美しく 空気も澄んで気持ちがいい。
翔も気持ちよさそうに腕を岩壁に預けて お湯に浸かっている。
俺も少し離れたところで同じように壁に凭れた。
「今日はどうする?」
「うん・・・連れて行きたいとこあるんだけど・・・」
「・・・近いとこ?」
「そんなに遠くじゃないよ」
「わかった・・・」
空気がひんやりしてるから のぼせる心配もなく 俺は珍しくゆっくりとお湯に浸かる。
翔が近づいて来てそっと唇を啄み、そのまま首筋まで滑らせる。
「ん・・・っ」
鎖骨の辺りまで唇をつけて ニッ、と笑った。
