テキストサイズ

好き心少なからず

第11章 想いを込めて~新田英嗣の場合~

あれは昨日の話だ。

「新田くん、うちで料理とかするの?」

絢音が突然話しかけてきたんだ。

「え…よっぽどやらないけど」

何でそんな事を聞いてくるのか、絢音の思惑が掴めなくて警戒していると

「今時の男の子は、料理上手な方がモテるみたいよ?」

僕の顔を覗き込んで、そんな助言をしてきた。

「へぇ…そうなんだ」

口ではそう言っておくけど、心の中では

『だから何だって言うんだよ!?』

疑問符で一杯で…

「ま、新田くんなら手順通りに作ってA評価もらうんでしょうけど」

そして、くすりと笑う。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ