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好き心少なからず

第11章 想いを込めて~新田英嗣の場合~

何だよ。調理実習の話か。

いつもそうだ。

こうやって、肩透かしを喰らわせてくる。

にしても、A評価もらう…なんて

「嫌な言い方だな」

「え?何か気になる?」

「絢音…だって、A評価もらうだろ?」

いまだに名前を呼ぶのに躊躇してしまう。

そんな僕を見て、楽しそうに目を細めると

「そんなの、作ってみないと分からないわ」

そう言ってくすくすと笑い出した。

その笑みが、馬鹿にされたようで、頭に血が上る。

「だったら僕だってそうだろ?」

「でも、新田くんは上手に作りそうだもん」

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