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好き心少なからず

第12章 思いを込めて~二階堂絢音の場合~

「大護(だいご)!!」

こっちへ歩いてくる大護を呼び止めた。

「アヤか。何だよ?」

大護は一つ年上の従兄。

背が高くて、色黒なのはテニスのせいかな?

テニス部の副部長やってるって聞いた。

「どこ行くの?」

「図書館。昼休みのうちに返したくて」

だから忙しい、ってオーラを放出してきた大護に、にっこり微笑みかけた。

「ごめんね。お願いがあるの」

そして、新田くんに目線を投げると

「そういう決め方!?」

あきれたように声をあげられた。

本当、勘がいいなぁ。

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