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好き心少なからず

第12章 思いを込めて~二階堂絢音の場合~

そう不満を呟くとため息をついて、カップケーキを包んでいるラップを剥がそうとする。

あ!!

「待って!食べるのは半分ね!!」

「は!?」

だって、私も食べたい!

グループ制作だから厳密には違うかもしれないけれど、それでも新田くんの手作りに違いはないから。

大護の手からカップケーキを奪い取ると、ラップを剥がし半分に割る。

ラップのついていないそれぞれを大護に返した。

「はい、どうぞ」

大護は両手に渡されたカップケーキと私、そして新田くんを順番に見て呟いた。

「うわ、食べにくい…」

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