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好き心少なからず

第2章 大丈夫?~姉ヶ崎×田口~

やっぱりこの人、いい人だな。

フッと笑みを浮かべると、彼が私を真正面から見た。

「それに君も気になるし」

「え…」

心臓がドクンと大きな音をたてた。

「気分悪いんでしょ?無理したらダメだよ」

あ…何だ。そういう事?

「…はい」

ちょっとだけ違うことを期待してしまった自分が恥ずかしくて、顔を反らした。

それがいけなかったのかもしれない。

「学校まで一緒に行こ?」

「はい…え?えぇっ!?」

唐突な申し出に、狼狽える事しか出来ない。

そんな私に眉を寄せると

「何か心配だし。何なら保健室行く?」

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