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好き心少なからず

第14章 失敗作?~栗原×速水~

「せんぱ」

「きゃっ!?」

急に振り向いたからか、小走りで俺を追いかけてた先輩とぶつかってしまった、

転びかけた先輩を抱き止めて…

あ。朝と同じ、いい匂い。

「ごめ…ありがと…」

先輩は俯いたまま、モゴモゴと口の中で話すと、結構強めの力で俺の胸を押した。

あ…調子のっちゃった?

「いえ。大丈夫ですか?」

「うん。…栗原くんの荷物が…」

足元を見れば、鞄や袋が落ちている。

先輩を抱き止めるのに、手荷物全部放り出したからな。

その中で、袋からエプロンと、ラップに包んだ失敗作が顔を覗かせていた。

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