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好き心少なからず

第15章 お弁当~八神×岸田~

せっかく決意したのに、簡単に揺らぎそうになる。

ぐらつきそうな気持ちを必死で立て直して、バッグに弁当箱を放り込む。

急いで入れたから、バッグの中がぐちゃぐちゃになったけど、そんなのもうどうでもいい。

「じゃあ、帰ります」

取っ手を握り締めると、勢いよく立ち上がった。

「え?輝穂?」

呆気に取られた先生を置いて、足早に準備室を出ようと歩き出すと

ゴンッ!!

バッグが机の脇に積まれた本の山に当たった。

その反動で、山がぐらりと傾いで…

「きゃっ!!」

「危ない!!」

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