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好き心少なからず

第3章 ちゃんと言うから~宇野×入江~

出来るだけ真面目な表情を作って、入江を真っ直ぐ見つめて言った。

「ハッキリ言ってくれないと分からない」

すると、入江の口角が下がって、泣きそうな顔になった。

目がいたるところをさまよって、全然俺を見ようとしない。

…あれ?

「入江、どうした?」

てっきり告白してくれると思って、頭の中では返事まで考えていたのに。

入江の態度に違和感を覚えていると、入江が俺を見て、目を吊り上げた。

「分かんない訳ないでしょ!?」

え!?

突然の変貌に驚いていると、入江が叫んだ。

「やっぱり止めた!!」

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