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好き心少なからず

第20章 こんな場所~新田×二階堂~

首を傾げる絢音と境内を進み、社務所の横を通り抜けていく。

小さい頃から遊んだこの神社の、一番好きな場所。

響石の前にやってきた。

「ひびき石…願いが叶う石、ですって」

絢音が立て札に書かれている文を読んだ。

この石は、中が空洞になっているようで、叩く場所によってはその音が反響する。

願いを念じながら石を叩き、きれいな音で反響すれば叶う。

そんな言い伝えがあった…らしいけど。

実際、幼い頃から何度も願ってみたけど、石のお陰で叶ったと思ったものは1つもない。

だけど、この音が好きだ。

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