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好き心少なからず

第20章 こんな場所~新田×二階堂~

石を叩くと、石の中で音が反響して、柔らかな音が聞こえた。

「綺麗な音ね」

絢音も目を閉じて、音に聞き入っている。

昔から変わらない音。

この音を聴いていると、すごく落ち着くんだ。

「さっきの…続きだけど」

そう切り出すと、絢音がこっちを向いた。

「僕は…気になって仕方ないんだ」

絢音は真っ直ぐに僕を見ている。

完璧なポーカーフェイスで、何を考えているのか
さっぱり分からない。

だから余計に気になるんだ。

「他の子にはそんな事なくて…絢音だからだと思う」

僕の話を聞いて、どう思ってる?

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