テキストサイズ

好き心少なからず

第4章 モヤモヤする~田口×宇野×姉ヶ崎~

そりゃあ気にするだろ。

最後に香澄(かすみ)が言ったこと。

『恭博は優しくて、いい人だと思ってるよ?私の事助けてくれて…それで恭博の事、好きになったんだから…』

下唇を噛み、眉を下げて、困ったような…悲しそうな表情を浮かべた。

『でも、恭博はさ、困ってる人が助けたいだけなんだよ。相手は誰でもよくて…』

ぽろんと音がしそうな程、大粒の涙をこぼす。

『私だから優しくしてくれる訳じゃないんだよね!?』

香澄の言ったことに対して、何も言い返せなかった。

言い訳も、取り繕うことも、何も…。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ