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好き心少なからず

第25章 ミニコンサート~梶×宮下~

「花夏、どうしたの!?」

「あ…ちょっと、準備で」

穴の中に手を突っ込んで、中の楽器を取り出そうとしてるんだろう。

でも、何せ穴の直径が10㎝位の小ささだ。

腕一本しか入らないのを手探りでやってるんだから、もがいてるようにしか見えない。

「ん?針金でも外れたの?」

「や、じゃなくて…うまく出てこなくて…」

もぞもそと探って、やっと取り出したのは…石かよ。

石をテーブルの上に置いて、更にカホンの中に手を突っ込んだ花夏に、部長が目を丸くした。

「なに持ってきたの!?」

「えっと…色々?」

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