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好き心少なからず

第29章 球技大会3(栗原)

意識してしまうと、今度は逆に先輩を見れなくて、視線をさ迷わせていると

「栗原くんはいつ試合なの?」

俺の落ち着きのなさを、ソワソワしてると解釈したのかな?

「あー、3試合目です。シングルスの」

「シングルス…3試合目って事は…」

先輩が対戦表を見上げた時、背後から声がかかった。

「俺の相手、お前か」

その声に、心臓がきゅっと縮まった。

この声は…

「曽根崎くん!?」

先輩が名前を呼ぶ。

あぁ、やっぱりか。

心の中でため息をついて。

でも顔はにこやかに振り返った。

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