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好き心少なからず

第35章 球技大会9(岸田)

おい、何を気にしてるんだ?

輝穂が誰を応援しようが、誰と仲が良かろうが、俺には関係ないだろ?

そう思うのに…

いつもとは違う服装で、いつもとは違う髪型で。

いつもならしない応援を、誰かのためにしている姿なんか見たら…

なんだか、違う女の子みたいじゃないか?

「輝穂…」

思わず呟いた名前に、輝穂が振り向く。

何?と問いかけるその目に、何て返せばいい?

「あ…」

掛ける言葉が見つからないまま、音が漏れるように声を出して…

すると

「あ、いた!」

怒号に似た勢いの声が聞こえてきた。

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